 |
 |
<債務整理とは> |
 |
多額の借金を負ったとき、債務者を再生させる方法のことを指します。
一般的に債務整理の方法として「任意整理」「自己破産」「個人再生」「特定調停」があります。この手続きの中で、どの方法により債務整理を行うか、これは個別具体的に判断することが必要になります。
現在借金問題でお悩みの方は一度ご相談下さい。相談者の債務状況に合わせて適切な判断を致します。
|
 |
【自己破産】 |
 |
破産事件数の増加に伴い破産手続きを簡素化し、迅速な対処を図るため、新しい破産法が平成17年1月1日より施行されました。法改正により、これまで以上に使いやすくなりました。
自己破産は、原則として破産の決定を受けた時点での自分の財産(生活するのに必要なものを除く)を失う代わりに、すべての債務が免除され、破産宣告以後の収入や新たに得た財産を債務の弁済に当てることなく、自由に使うことによって経済的な更生を図っていこうという制度です。
自己破産の簡単な手続きの流れとしては、借金をどうしても返せない人(支払い不能の状態の人)が自己破産の申し立てをして破産宣告を受けたあと、免責の申し立てをして免責を受ける(借金をゼロにする)までをいいます。
|
|
|
 |
<破産法の主な改正点> |
| 1. |
「破産宣告」から「破産手続開始決定」へ文言が変更されました。従来の宣告という不適切な表現を手続開始決定としました。 |
 |
| 2. |
自由財産の範囲の拡張(金銭が99万円、自由財産拡張制度)破産者の生活再建を格段に容易にする方向で改正されました。
|
|
| ○ |
金銭が99万円へ増額 自由財産(破産した場合でも破産者の手元に残される財産)として所持できる金銭の範囲を標準的な世帯の1ヶ月間の必要生計費を基準として政令で定める額の3ヶ月=99万円に拡大しました。 |
| ○ |
自由財産拡張制度 また、裁判(自由財産の範囲の拡張の裁判)決定により、自由財産の範囲の拡張を可能としました。 |
| ○ |
20万円基準の運 現金以外の財産も一定の範囲を運用で自由財産とみなされます。 一定の換価(処分価格)基準、各財産(預貯金、生命保険解約返戻金、車など)について20万円に満たない場合は、運用で自由財産とみなされます。 退職金見込額は8分の1が20万円に満たない場合(総額で160万円未満)、居住用家屋の敷金(適正な額)についても同様の扱いです。 |
|
 |
| 3. |
破産申立・免責許可申立の同時申立・みなし申立 新破産法では、免責許可の申立は破産手続開始の申立と同時にすることができるようになりました。また、免責許可の申立をしない旨の意思表示をしない限り、免責許可の申立をしたものとみなされます。これにより免責許可の申立忘れはなくなります。 |
 |
| 4. |
免責審尋期日の任意化 免責審尋期日は必要でなくなったため、一度も本人が裁判所に行かなくても良いケースが考えられますが、生活再建のため運用で期日を定め免責審尋を行う方向です。 |
 |
| 5. |
免責手続中の強制執行禁止 免責許可の申立てがあり、破産手続廃止の決定、決定の確定あるいは破産手続終結の決定があったときは、免責許可の確定する間、強制執行、仮差押えもしくは仮処分等は禁止されました。 旧法において破産手続が同時廃止で終了した場合にあった、免責手続中に給与の(仮)差押さえなどの個別執行を受け、破産者の生活再建が難しくなるケースがなくなりました。 |
 |
| 6. |
非免責債権の拡大 重過失の交通事故の被害者や被扶養者保護のため、非免責債権が拡大されました。旧法においては、規定されていなかったため、加害者や扶養義務者などが破産することにより損害賠償や養育費等が請求できなくなってしまうことを防ぎます。 |
 |
| 7. |
免責申立期間の短縮(10年→7年) 一度免責許可を得てから、再度免責許可を受けることが可能な期間を短縮し、再度の破産に至った方の生活再建を時間の面で容易にする方向で改正されました。 |
|
|
 |
<破産手続きの流れ> |
| 1. |
破産の申立て 住所地の地方裁判所に、破産申立てをします。この時点で、裁判所書記官から書類に不備がないか、自己破産の要件は満たしているか、免責不許可事由はないかなど、細かくチェックされ問題がなければ申し立ては受理されます。 |
 |
| 2. |
破産審尋 申立て受理から、1ヵ月〜2ヵ月(通常のスピードなら、1ヵ月)後に、破産審尋という裁判官との面接を行います。申し立て内容について裁判官から支払不能になった状況などについての質問を受けます。 |
 |
| 3. |
破産決定 破産審尋後、1週間〜1ヵ月で、破産決定が下ります。ただし、破産決定が下りただけでは、単に「支払不能」を認定してもらっただけであり、借金がなくなる訳ではありません。この後に、「免責」が必要となります。 |
 |
| 4. |
免責審尋 破産決定から、1ヵ月〜2ヵ月(通常のスピードなら、1ヵ月)後に、免責審尋という裁判官との面接が行われます。裁判官から免責不許可事由について質問を受けます。 |
 |
| 5. |
免責決定 ここで、初めて借金がなくなります。 |
|
|
 |
【個人再生】 |
 |
2000年11月、「民事再生法等の一部を改正する法律」が制定されました。
これによって、生活再建の方法として、任意整理や調停よりも手続の容易な「個人再生手続」が可能になりました。簡単に言うと、これまで「企業」に対してのみ適用されてきた「民事再生法」が「個人」にも適用できるようになりました。
民事再生についても平成17年1月1日より改正されました。
個人再生とは、法律で決められた最低弁済額以上の金額を、3年間(特別の事情がある場合は5年間に延長可能)で支払うことにより、残りの債務が免責されるという裁判上の手続で、「小規模個人再生」と「給与所得者等再生」があります。
|
|
|
 |
<民事再生法の主な改正点> |
| 1. |
負債制限額が3,000万円から5,000万円へ拡大 再生債権総額が3,000万円を超えるときは、その額の10分の1以上の額が最低弁済額とされました。 |
 |
| 2. |
非減免債権の導入 新破産法と同様、重過失の交通事故の被害者や被扶養者保護のため、非減免債権が拡大されました。 改正前においては、規定されていなかったため、加害者や扶養義務者などが破産すると損害賠償や養育費等が請求できなくなってしまうことを防ぎます。
非減免債権とは、以下のものです。
|
|
| ・ |
再生債務者が悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償請求権 |
| ・ |
再生債務者が故意又は重大な過失により加えた人の生命又は身体を害する不法行為に基づく損害賠償請求権 |
| ・ |
次に掲げる義務に係る請求権 |
|
| イ |
民法第752条の規定による夫婦間の協力及び扶助の義務 |
| ロ |
民法第760条の規定による婚姻から生ずる費用の分担の義務 |
| ハ |
民法第766条(同法第749条、771条及び788条において準用する場合を含む)の規定による子の監護に関する義務 |
| ニ |
民法第877条から第880条までの規定による扶養の義務 |
| ホ |
イからニまでに掲げる義務に類する義務であって、契約に基づくもの |
|
|
|
|
 |
【小規模個人再生】 |
 |
小規模個人再生は、借金の額が5,000万円以下(住宅ローンを除く)で、将来継続的または反復して収入が得られる見込みのある人に適用される手続きです。例えば、個人事業主や農業従事者などです。継続的または反復的収入の見込みがあるならば、職業は問いません。
小規模個人再生の「再生計画」が裁判所で認可されるためには、最低条件を満たす必要があります。
|
 |
 |
1. |
借金返済の方法が、3カ月1回以上の分割払いであること。 |
 |
2. |
借金返済の期間が、原則3年、最長で5年であること。 |
 |
3. |
返済総額については、借金の合計額が100万円未満のときは全額、100万円以上のときは100万円以上300万円以下であること。 |
 |
4. |
借金相手の半数(「借金相手の総数の2分の1」かつ「借金総額の2分の1」)の同意を得る見込みがあること。 |
|
 |
| が必要です。 |
|
|
 |
【給与所得者等再生】 |
 |
民事再生の特則である小規模個人再生のさらに特則にあたる手続きです。
借金の額が5,000万円以下(住宅ローンを除く)で、給与などの定期的収入を得る見込みがあり、その変動の幅が小さい人が使える手続きです。
例えば、サラリーマンや公務員などです。
給与所得者等再生手続における再生計画案では、小規模個人再生の要件に加え「可処分所得の2年分」以上の金額を返済しなければならないこととされています(ここでいう「可処分所得」は,収入から所得税・住民税及び社会保険料を控除した金額から、さらに政令で定める生活費の金額を差し引いて計算されます)が、債権者の反対決議を経る必要はないので、法律上の要件を満たせば確実に再生計画案の認可を得ることができます。
|
|
|
 |
<破産との違い> |
| ・ |
借金は大幅減額 |
 |
| ・ |
負債総額5,000万円以下(住宅ローン除く) |
 |
| ・ |
継続的な収入の見込みがなくてはならない |
 |
| ・ |
資格制限がない |
 |
| ・ |
免責不許可事由がない |
 |
| ・ |
財産を手放さなくてもよい |
|
|
 |
<破産手続きの流れ> |
| 1. |
個人再生申立て手続き 住所地の地方裁判所に、個人再生の申立てをします。 |
 |
| 2. |
再生審問 個人再生委員との面接 |
 |
| 3. |
再生手続き開始決定 申立てが要件を満たし、書類に不備がなければ開始決定となります。 |
 |
| 4. |
債権否認一覧表提出・財産状況報告書提出 |
 |
| 5. |
再生計画案提出 申立人は今後の支払方法を定めた再生計画を作成します。 |
 |
| 6. |
債権者による書面決議(小規模個人再生の場合) 債権者から意見聴取(給与所得者再生の場合) 許可のためには、債権者からの同意、あるいは債権総額の50%を越える額にあたる債権者からの同意が必要となります。 |
 |
| 7. |
再生計画の許可/不許可決定 決定⇒支払い開始(3年間) 不許可⇒自己破産
|
|
|
 |
【任意整理】 |
 |
任意整理とは、裁判手続きを利用しないで、弁護士や簡易裁判所の訴訟代理権の認定を受けた司法書士(認定司法書士)が債権者と個別に交渉して、債務整理の和解の成立を目指すものです。
任意整理は借金を減額し、通常3年間を目安に弁済を続けていく債務整理の方法です。定期的な収入があり、毎月一定額の返済が可能であることが条件です。
交渉や利息制限法による引き直し計算の結果によっては、借金がゼロになる場合もありますし、多く支払い過ぎていた分を返還(過払金返還請求)してもらうこともあります。
|
|
|
 |
<任意整理手続きの流れ> |
| 1. |
任意整理手続き開始 |
 |
| 2. |
各債権者へ受任通知発送・取引履歴の開示請求 受任通知を各債権者に送ることで、借金の返済をする必要がなくなり、取り立ても一切なくなります。 |
 |
| 3. |
利息制限法に基づいて引き直し計算・債務額確定 |
 |
| 4. |
各債権者に対し弁済計画案(和解案)を提示 |
 |
| 5. |
各債権者との和解交渉 |
 |
| 6. |
返済の開始 債権者から意見聴取(給与所得者再生の場合) 各債権者との交渉がまとまれば和解書を作成した上で弁済を開始します。 |
|
|
 |
【任意整理】 |
 |
裁判所を通して話し合いを行い、借金の整理を行います。裁判所を通した任意整理のようなものです。何度か裁判所に通う事になります。
自分の収入等に合わせ、生活ができる金額を残し、毎月の返済額を決定します。
特定調停は裁判所が債権者と債務者の間に入って債務整理案を作成していくところが任意整理と大きく違います。
調停が成立すると調停調書が作成されますが、これは確定判決と同じ効力が認められていますので、調停成立後に支払いができなくなると債権者は訴訟を提起することなく、直ちにこの調停調書に基づいて給与の差押え等の強制執行手続ができるので注意が必要です。 |
|
|
 |